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凱旋門賞

ディープインパクトの凱旋門賞敗退は残念でした。

 かなり期待されていたディープインパクトでしたが、3着という結果に終りました。来年も現役を続けそうな報道もされていましたが、凱旋門賞への出走はどうもないようです。

 敗因としては59.5キロという斤量が一番応えたと思います。それでも同斤量の馬には先着しているのは立派です。1、2着は3歳馬と牝馬で斤量の軽い馬でした。

 凱旋門賞は昔から3歳馬と牝馬の活躍するレースとして知られています。斤量の配分がそうなっているのですね。そう思うと、凱旋門賞への出走は昨年であるべきでした。

 昨年は「三冠馬」の話題で盛り上がっていましたので、そうはならなかったのですが、私としてはニジンスキーの故事を思い出して、菊花賞の出走はやめて、凱旋門賞に出るべきだと思っていました。そのときはいろいろと事情もあるのだろうくらいに思っていましたが、一年後に立派に出走できたのですから、昨年でも同じことは可能だったはずです。

 ニジンスキーはイギリスの「最後の三冠馬」です。無敗で二千ギニー、ダービー、セントレジャーの「三冠」を勝ったあと、凱旋門賞に臨み、敗退しています。このとき、どうしてセントレジャーを使ったのだ、と大いに批判され、その後ダービーを勝つような馬は秋にはセントレジャーではなく、凱旋門賞に直行するようになりました。

 セントレジャーは距離が長すぎることもあって、当時でも大したレースではなくなっていました。ところが過去の「三冠馬」の栄光の歴史に引きずられて、このレースを勝って「三冠馬」になろうとしたのが間違いであったわけです。

 日本人は保守的なところがあって、これだけ国際化が進んでも、過去の栄光を見直す風潮が出てこず、いまだにマスコミは「三冠馬」を話題にしつづけています。しかし菊花賞はセントレジャーより更に長距離の、国際的には特異なレースです。菊花賞と春の天皇賞という長距離レースがG1に位置づけられているのはかまわないのですが、あくまでステイヤー専用の、特殊なレースであると考えた方がよいと思います。秋の天皇賞を2000mとし、3歳馬も出られるようにしたときから、トップクラスの3歳馬は秋には天皇賞からジャパンカップに出走するようになってほしかったのですが、いまだに菊花賞の方が格上という扱いです。

 ダービーまで勝ち続けるような馬はそのまま夏にはヨーロッパに転戦し、秋のジャパンカップに帰ってくるようになっていってほしいものです。そういう意味でディープインパクトには日本の「最後の三冠馬」になってほしいのですが、今年もまた「三冠馬」の話題が持ち上がってきているのは少し残念です。


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連載(334) 2006.10.10

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